いぼの原因とは?除去するための治療方法を紹介!
今回の記事では、いぼの種類や原因について説明していきます。
目次
いぼとは
いぼとは皮膚にできる「できもの」です。皮膚に盛り上がりが見られる、などの特徴があります。
いぼは身体のあらゆる部分にできます。手足や顔、首などに見られる例が多いですが、この限りではありません。頭部にできる例もあります。
どのタイプのイボでもセルフケアで取り除くことは難しいのが、いぼの難点です。セルフケアで取り除く方もいますが、仮に取り除けたとしても、跡が残る、皮膚に引きつれが起こるなどのリスクが伴います。
また、いぼの種類によっては、下手にいじったことで数が増えたり広がったりすることがあります。このため、いぼを見つけたら、まずは自己判断で取ろうとするのではなく、専門医による診断や治療を受けることが大切です。
ほくろとの違い
いぼと間違えることが多いのがほくろです。
ほくろは体質の遺伝などでできることが多いのが特徴です。メラニン色素が集積してできるもので、いぼとは根本原因が異なります。
さらに、ほくろは狭い範囲に多くできることはありませんが、いぼの場合では狭い範囲に多くできることがあるという違いもあります。
とはいえ、ほくろといぼは見た目がよく似ていることがあるため、素人では区別がつかないこともあります。いずれの場合でも放置していると悪化することがありますので、見つけた時点で専門医に相談することがベストでしょう。
それでは次に、なぜいぼができるのか、その原因についてご紹介していきます。
ウイルス
ウイルス性いぼと呼ばれるタイプのいぼは、ヒトパピローマウイルス(HPV)やボックスウイルスといったウイルス感染が原因で起こります。
これらのウイルスは、健康な皮膚に付着しただけではいぼの原因にはなりにくいのですが、傷口がある場合ではそこから侵入し、いぼを作り出すことがあるのです。
また、このタイプのいぼは、自分で取ろうとする、あるいは触り続けるなど刺激を与えると、数が増えたり範囲が広がったりすることがあります。
つまり、自分で触ることで、より被害が拡大するいぼだということです。
気が付いた時点で専門医に相談し、治療を前向きに検討する必要があります。
このタイプのいぼを作らないためには、なるべく傷口に触らないこと、触ってしまいそうなら絆創膏などでとりあえず傷口を塞いでおくことが大切です。
それにより、ウイルス感染のリスクを軽減でき、ウイルス性いぼの予防にも役立つでしょう。
加齢
脂漏性角化症(しろうせいかくかしょう)、老人性疣贅(ろうじんせいゆうぜい)、あるいは老人性いぼと呼ばれることがあるタイプのいぼは、加齢が原因です。
このタイプのいぼは顔に現れることが多く、その主な原因は紫外線による悪影響や、皮下のコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸といった成分の減少です。
紫外線に長時間当たり続けると皮下のメラノサイトが活性化し、メラニン色素が生成されてシミができます。
そして、シミのままで済む場合もあれば、それが肥大化して脂漏性角化症にまで発展してしまうこともあるのです。
このタイプのいぼも放置していて自然治癒することはないため、なるべく早めに専門医に相談し、適切な治療を受けておくことが望ましいでしょう。
いぼの種類
先述しましたが、いぼは原因によって種類が異なります。
簡単に棲み分けを説明すると、細菌などのウイルスが発生することで生じるいぼは、「ウイルス性いぼ」。老化が原因で生じるいぼは、「老人性いぼ」です。
ただ、その他にもいぼには種類があるため、ここでは、いぼの種類や特徴についてご紹介します。
ウイルス性いぼ
ウイルス性いぼは、細菌やウイルスが体内に入ってできるいぼです。
見た目がウオノメやタコに似ているため、これらと間違えることがあり、でき始めにはほとんど自覚症状が現れません。
このタイプのいぼは、3~6カ月という長い期間をかけて表面化するものであるため、初期段階ではなかなか気づけないのです。
表面化してきた段階では、その部分に白色、肌色、薄茶色のザラザラしたいぼが出現します。
このいぼはひとつだけできて数が増えないこともありますが、たくさんのいぼが一部分に集結してできることもあります。
青年性扁平疣贅(せいねんせいへんぺいゆうぜい)
青年性扁平疣贅は、ヒトパピローマウイルスが原因でできるいぼですが、上記でご紹介したウイルス性いぼとはウイルスの型が異なります。
幼少期の方に多く、いぼとして発生してしまうウイルスです。ひらたく隆起するという特徴があり、顔や腕などにできやすいです。
また、一度に大量に現れることもあります。
ザラザラした感じがほとんどないのが、ウイルス性いぼとの違いです。ひらたくさらっとしているのが青年性扁平疣贅の特徴と言えます。
水いぼ
水いぼとは、伝染性軟属腫(でんせんせいなんぞくしゅ)と呼ばれるいぼで、同じく原因はウイルスです。
他のいぼのようにザラザラとした感じではなく、表面がツルッとしているという特徴があります。
このいぼはもともとアトピー性皮膚炎などを発症している子供に多いといわれており、ほとんどは自然治癒すると考えられています。
このため、水いぼであった場合には、特に治療は必要ありません。
しかし、ウイルス性である以上、他人にうつる可能性がないわけではないのが注意点です。
傷口にウイルスが入り、いぼが大量に発生してしまうことがあれば、早めに専門治療で完治を目指しておくことがベストでしょう。
コンジローマ
コンジローマとは、ヒトパピローマウイルスによってできるいぼで、原因は同様にウイルスです。
発生してしまうと、先端が尖った突起物状のでき物ができます。
このいぼは性器に見られることが多く、女性の場合だと子宮頚部に見らることもあります。
自分では存在に気付かず放置してしまうため、発がんの原因になることもあると言われています。
早期に発見することができたら、いぼの切除のみで治療が抑えられます。性器に痛みやかゆみなどの症状が現れた場合には、コンジローマを疑ってみる必要があるかもしれません。
老人性いぼ
今まで紹介してきたいぼと異なり、加齢が原因でできるのが、老人性いぼです。
でき始めは小さなシミのようで盛り上がりもほとんどありませんが、時間の経過とともに範囲が広がったり色素が濃くなったりするとともに、皮膚が盛り上がってきます。
こうして、皮膚に盛り上がりが生じ、老人性のいぼができるのです。
いぼを除去する治療方法をご紹介
では、いぼを治す治療とはどのような方法があるのでしょうか。
皮膚切除
いぼができている部分の皮膚をメスで切除したり、いぼの組織ごとメスでくり抜いたりする治療です。
この治療は面積が広いいぼの除去に適しており、切除したいぼの組織を病理検査に出すこともできます。
したがって、万が一悪性のいぼだった場合でも、早期に再発予防の治療を行えるというメリットがあります。
なお、治療に際しては局所麻酔を用いるため、痛みを感じることなく受けられます。治療時間は1カ所当たり20分程度、入院の必要はなく治療当日に帰宅できます。
治療後にはテーピングで傷口を保護し、7日目に抜糸という流れです。
レーザー治療
CO2レーザーの照射でいぼを蒸散させる治療です。この治療では出血がほとんどなく、痛みもほぼ感じないというメリットがありますが、大きくなったいぼの対応は難しく、この場合では皮膚切除との併用になることがあります。
この治療もまた入院の必要はなく、治療当日の帰宅できます。
なお、治療直後は皮膚がなくなっている状態のため、テーピングで皮膚を保護し、10日間程度はテープを貼った状態で過ごす必要があります。
当院では、切除によるいぼの除去とレーザーによるいぼの除去、そのどちらも行っております。
いぼは治療で確実に除去できます。まずはカウンセリングを受けて、どの治療が適しているのか確認し、前向きに治療を検討してみてはいかがでしょうか。
当院では無料カウンセリングを行っておりますので、お気軽に医師に治療法を聞くことが可能です。ぜひお気軽にお越しください。