やけど跡を消すには?やけどのケア方法や治療方法を紹介
やけど跡が人から見える部分に残ってしまうと、どうしても気にしてしまう人は多いでしょう。
特に、外から見えてしまうような顔や首、腕などにできてしまった跡は人目を気にしてしまいがちです。
今回の記事では、やけど跡が残ってしまう理由や対処方法について紹介していきます。
目次
やけど跡が残ってしまう理由
やけどは熱によって起こる皮膚の外傷で、程度によっては時間の経過とともに薄くなることがあります。
一方、重度なやけどになると自然治癒が難しく、専門治療を受けない限り改善できないことがほとんどです。
やけどのレベルはその深さによってレベル分けされ、それぞれにⅠ度熱傷、Ⅱ度熱傷、Ⅲ度熱傷と呼ばれています。
Ⅰ度熱傷
Ⅰ度熱傷とは、熱いものに触れ、皮膚が一時的に赤みや熱を持つ軽度のやけどのことです。紫外線B波による軽度のやけどがこれに該当しますが、このレベルのやけどではやけど跡が残ることはありません。
それは、やけど自体が浅く、真皮層にまでダメージが及んでいないからです。
1度熱傷では、赤みや熱を持つと同時、あるいはこれらが引いてから皮膚が剥けることがありますが、この状態はいつまでも続くことはなく、ターンオーバーによって元の皮膚の状態に戻ります。
Ⅱ度熱傷
Ⅱ度熱傷とは、表皮に留まらず、やけどによる外傷が真皮にまで及んでいるレベルのやけどです。
やけど直後に水ぶくれができるという特徴があります。
Ⅱ度熱傷には比較的浅い浅達性Ⅱ度熱傷と、やや深い部分にまでやけどが及んでいる深達性Ⅱ度熱傷があります
浅達性Ⅱ度熱傷のレベルであっても、やけど跡が残る可能性はあります。ただし、熱傷が真皮層の浅い部分までとなってるため、色素沈着あるいは色素脱色といった、比較的軽いやけど跡となる可能性が高いです。
一方、深達性Ⅱ度熱傷のレベルになってしまうと、真皮層の深い部分にまで熱傷が達しているため、やけど自体が治っても、皮膚の拘縮やケロイド跡が残る可能性があります。
また、首や関節などに深達性Ⅱ度熱傷が起こると、皮膚の引きつれで日常的な動作が困難になることもあります。
Ⅲ度熱傷
Ⅱ度熱傷よりも重症度が高く、多くの場合手術が必要になるレベルのやけどです。このレベルのやけどになってしまうと、やけど跡云々という話ではなく、生命の危機に瀕する場合もあるため、非常に危険な状態だといえます。
このように、やけどのレベルによってやけど跡が残る確率が異なり、やけど跡の種類も異なります。
Ⅰ度熱傷の場合では深刻な事態にはなりにくいのですが、Ⅱ度熱傷、Ⅲ度熱傷になると自然治癒が難しく、また、年数が経過すると後遺症も現れやすくなります。
そうならないためには、やけど直後にはご自身でできる応急処置を行い、できる限り早急に専門医による治療を受ける必要があります。
自分で行うべき応急処置やケア
上記でご紹介したとおり、やけどは深さによって症状が異なり、対処方法も異なります。そして、ここで注意していただきたいのは、自分では軽度だと思っていたやけどでも、実は重症度が高いというケースがあるということです。
やけどをした自覚はあっても、皮下組織がどうなっているのかということについては素人目では判断できません。
つまり、軽度だと思ったやけどでも、できるだけ早急に病院にかかることが大切だということです。
以上を踏まえた上で、万が一やけどをした場合には以下の応急処置を施しましょう。
やけど直後は常温の水をあてる
やけどの応急処置=冷水で冷やすというイメージがないでしょうか。しかし、やけど直後に冷水で冷やすと、逆に症状を悪化させる原因になることがあります。
やけどをしてしまったら、まずは慌てずに常温の水を当てて、そのまま5分程度冷やすようにしましょう。
こうすることで、刺激を最小限に抑えた処置が可能です。
また、衣類を着用した状態でやけどをし、皮膚と衣類が密着している場合では、衣類を脱がずに衣類の上から常温の水を当てるようにしましょう。
重度のやけどの場合に無理に衣類を脱ぐと、衣類の繊維に皮膚が張り付いて剥がれるリスクが高まります。
水ぶくれは潰さない
水ぶくれができた場合では、無理に潰さないように注意しましょう。水ぶくれを潰してしまうと真皮層が空気に触れることになり、感染症のリスクが高まります。
それだけでなく、潰さない場合よりもやけど跡が残りやすくなりますので、大きな水ぶくれができてしまったら絆創膏などで患部を保護し、そのまま病院へ直行するのが得策です。
薬やワセリンはむやみに塗らない
やけどの重傷度は表面からわかりません。ましてや、素人目ではそれでどの程度のやけどなのか判断することはできません。
つまり、医師がやけどの状態を診断した上で処方する薬以外は使わないことがベストだということです。
やけどは早期治療が大切ですが、素人判断で軟膏やワセリンなどを使用してしまうと、早く治るどころか症状が悪化することもあります。
やけどにより皮膚が浅くなってしまっており、薬が皮膚に適切なかたちで吸収されなくなってしまうのです。
身近に薬やワセリンがあると応急処置として使いたくなるかもしれませんが、それをすると逆効果になることがあるため、まずは医師による正しい診断と適切な治療を受けましょう。
病院でやけど跡を治す方法
明らかに重度なやけどはもちろんですが、見た目が軽度なやけどでも、まずは専門医の診断を受けて適切な治療を受けることが大切です。
それでは、病院のやけど治療にはどのような種類があるのか見ていきましょう。
皮膚を削るグラインター治療
高速回転のグラインダーで、皮膚の表面を削り取る治療です。
この治療では、色素沈着などの軽いやけど跡に適していますが、真皮層にまで達した深いやけど跡には不向きです。この治療では、治療後に皮膚の色が黒っぽく変わることがありますが、数カ月間をかけて少しずつ正常な色に戻ります。
レーザー治療
やけど跡にレーザーを照射して皮下のコラーゲン生成を促し、自然にやけど跡を治す方法です。
この治療もまた、比較的浅いやけど跡に適しています。なお、レーザー治療は1回で完了する可能性は低く、多くは数回の治療が必要になります。
必要な治療回数についてはやけど跡の状態によって異なりますので、この方法でのやけど治療を希望する場合には、カウンセリングで詳細を確認してみることをおすすめします。
皮膚切除などの手術
引きつれやケロイドなど、重症度が高いやけど跡に適しているのが皮膚切除などの手術です。手術では、やけど跡部分を切除して縫合するため、やけど跡改善の確実性が高いというメリットがあります。
ただし、広範囲に及ぶやけど跡の場合では数回に分けた手術が必要になることがありますので、この点についてはカウンセリング時に確認してみる必要があります。
やけど跡が消えずにお困りなら
当院では、スターラックス1540というフラクショナルレーザーでやけど跡治療を行っています。
一般的なレーザーでは照射時にお肌が受ける刺激が強く、治療後には強い赤みや腫れが出ることがあります。
一方、スターラックス1540は一般的なレーザーよりもお肌への刺激が弱く、治療時の痛みも弱いという特徴があります。
なお、スターラックス1540でも、重度のやけど跡の場合では手術との併用になることがありますので、詳細についてはカウンセリング時にご説明させていただき、患者様に最も合った対処方法をご提案いたします。
当院では随時無料カウンセリングを受け付けておりますので、まずはぜひお気軽にカウンセリングにお越しください。
特に重度のやけど跡は自然治癒する可能性が極めて低いため、できるだけ早めに治療を開始されることをおすすめします。