リフトアップの3つのタイプについて!なぜ顔がたるんでしまうの?
毎日のように鏡を見ていると意外と気が付きにくいものですが、ある日ふと「顔がたるんでできたような気がする」とか「なんだか老けた気がする」などと気づくこともあるのではないでしょうか。
そんな時に気になるのがリフトアップの施術です。
リフトアップというと、顔の皮膚を切るイメージをお持ちの方もいらっしゃると思いますが、実際には切らないリフトアップもあります。
そこで今回は、代表的なリフトアップの種類と、顔がたるむ原因について解説します。
目次
なぜ顔がたるむ?
リフトアップの3つのタイプについて紹介する前に、そもそもなぜ顔がたるんでしまうのか、その原因について知っておきましょう。
原因を知っておかないと、仮にリフトアップをしても、時間が経つとまた元通りとなってしまう可能性があります。
加齢
顔がたるむもっとも単純な原因が、加齢によってお肌のハリやうるおいが失われることです。
肌のハリやうるおいが失われる理由について理解するためには、お肌の構造を知っておくことが重要です。
私たちが単に皮膚といった場合、それは表皮のことを指すケースがほとんどです。
ただ、医学的には表皮の下に真皮があり、その下に皮下組織が存在しており、それらをまとめて皮膚と呼んでいます。
表皮はわずか0.2㎜ほどの厚みしかありませんが、その内部に「角層」「顆粒層」「有棘層」「基底層」の4層が存在しています。
お肌のもっとも表面にあるのが角層で、角層が剥がれ落ちたものを角質(アカやフケ)と呼んでいます。
角層は角質細胞が並んだ形で構成されていますが、その細胞間を満たしているのが「セラミド」と呼ばれる角質細胞間脂質です。
セラミドの働きによって角質細胞同士がくっつきあい、皮膚のバリアを形成しています。
年齢とともにセラミドの量が減少すると、細胞同士のくっつきあいが弱くなるため、肌のハリが失われ、乾燥しやすくなるのです。
また、表皮を支えている真皮を構成するのがコラーゲンやヒアルロン酸、コンドロイチンといった物質です。
これらもやはり加齢によって分泌量が減少するため、お肌のハリが失われ、たるみにつながるのです。
表情筋の緊張
お肌がたるむ原因としては、表情筋の緊張もあげられます。
表情筋はその名の通り、私たちが表情を作るときに働く筋肉のことを意味します。
筋肉というと、使うことによって緊張すると思われがちですが、使う時だけでなく、使っていない時にも緊張します。
デスクワークで同じ姿勢を継続していると肩がこるように、顔の筋肉も使わないことによってこり固まってしまうのです。
表情筋の緊張によって顔の血管が圧迫されると、老廃物や疲労物質を体外に排出しづらくなります。
その結果、顔がむくんでたるみを生じてしまうのです。
また、表情筋も他の筋肉と同様、骨と骨とを結んでいるため、咬筋(こうきん)が緊張するとゴルゴラインが目立ちやすくなりますし、口輪筋が緊張すると、口の周りのしわやマリオネットラインが目立ちやすくなります。
新陳代謝の低下
新陳代謝の低下も、肌のたるみの原因となります。
お肌の新陳代謝のことを特にターンオーバーと呼んでいますが、ターンオーバーの周期は年々長くなっていきます。
20代のころやおよそ28日間でターンオーバーが起こっていたのが、30代になると45日程度、40代になると2か月近くかかるようになります。
ターンオーバーとは簡単に言うと肌の「生まれ変わり」のことです。
子供がケガをしてもすぐになってしまうのは、ターンオーバーの周期が短く活発だからです。
一方、古くなったゴムが伸びてしまうように、年齢を重ねてターンオーバーの周期が長くなったお肌は、ダランとたるんでしまいやすいのです。
リフトアップの3つのタイプ
それでは今回のメインテーマである、リフトアップの3つのタイプについて見ていきたいと思います。
切開しないリフトアップ
リフトアップというと、皮膚を切開するイメージをお持ちの方もいらっしゃると思いますが、最近は切開しないリフトアップも人気となってきています。
代表的な切らないリフトアップが、スレッドリフトとウルセラです。
スレッドリフト
スレッドリフトは特殊な糸を皮下に挿入し、たるんだ部分を持ち上げる美容外科的手術です。
切開をともなう手術に比べ傷口が格段に小さく、ダウンタイムも短いのが特徴です。
また、糸の牽引力によって直接的に肌をリフトアップする効果が得られるのはもちろんのこと、糸を挿入することによって、コラーゲンの生成を促す効果も期待できます。
ウルセラ
ウルセラは顔のたるみを取ることに特化した、最先端の美容目的の治療機器です。
HIFU(高強度集束超音波の働きによって、皮膚の奥深くにある「SMAS」と呼ばれる表在性筋膜の引き上げを目的としています。
表在性筋膜をリフトアップすることは切開をともなう手術でも可能なのですが、手術までは考えていないという人にウルセラは人気です。
ウルセラは別名を「切らないリフトアップ」とも呼ばれており、たるみの改善という点に着目した場合、画期的な治療法として脚光を浴びています。
切開するリフトアップ
リフトアップというと、皮膚を切開して表在性筋膜を持ち上げる手法が一般的です。
切開するリフトアップの歴史は長く、欧米では100年以上も前から切開するリフトアップをおこなってきた歴史があります。
リフトアップに関しては様々な方法が発明されていますが、効果という一点に絞った場合、おそらく切開するリフトアップに適うものはないでしょう。
脂肪吸引
脂肪吸引はその名の通り、余分な脂肪を特殊な美容機器で吸い出す外科的手術です。
特に皮下脂肪が多くて顔の腹がたるんでいる方におすすめとされています。
ただ、脂肪によってたるみが出ている人の多くが食習慣に問題を抱えています。
そのため、脂肪吸引でたるみが改善したとしても、食習慣を改めない限り、何度でもたるみを生じる恐れがあります。
自宅でできる顔のたるみの改善法
美容外科的手術でたるみを取ってもらうのも一つの手ですが、自宅でも顔のたるみを改善する方法があるので、手術の前に試してみてはいかがでしょう。
また、手術後におこなうことで、今後のたるみの予防にもつながります。
顔面体操
女優さんの顔がキレイなのは、何も美容にお金をかけているからだけではありません。
女優さんは仕事柄、いろいろな役目を演じ、様々な表情を使い分けます。
日常生活では考えられないほどの喜怒哀楽を表現することで、女優さんの表情筋は常に鍛えられているのです。
そのため、引き締まったハリのある顔をしているわけです。
現代人は表情に乏しいなどと言われますが、表情筋を使わないと血行が悪くなるため、基礎代謝(=ターンオーバー)の低下を招き、結果としてたるみのリスクが増します。
そのため、日ごろから顔面体操をおこない、表情筋を刺激するよう心掛けましょう。
もっとも簡単な顔面体操が「あいうえお体操」です。
口を大きく「あ・い・う・え・お」の形に開きましょう。
特に、「い」と「え」の口にする際、口角をぎゅっと持ち上げると、顔の印象を明るくすることが可能です。
フェイスケア法の見直し
表皮の角質細胞はエラスチンと呼ばれる一種の脂肪によって結合していますが、顔をあまりに洗いすぎると、エラスチンが失われ、たるみの元となります。
洗浄力の強いメイク落としやフェイスウォッシュは避け、天然由来の成分でできた肌に優しいものを使うようにしましょう。
生活習慣を改める
いくらリフトアップをしても、フェイスケアを見直しても、疲労状態や睡眠不足が続けば、お肌に悪影響を与えてしまいます。
なるべく早寝早起きして適度に身体を動かし、疲労やストレスをため込まないようにしましょう。
美しい顔は健全な肉体に宿るというわけです。
まとめ
リフトアップには大きく分けて3つのタイプがありますが、どの方法にも一長一短があるので、自分に合ったリフトアップ法を試すことが重要です。
当院ではカウンセリングに十分時間をかけ、患者様にご納得いただいたうえで初めて治療を開始しています。
どんな些細なことであっても、ご納得いくまでご相談ください。